どうも、久しぶりのkobaです。
世の中はコロナ騒ぎでてんやわんやしていますが、我々は元気です。
今回のテーマは「気管支喘息」です。
最近よっちが医者から認定を受けた「成人気管支喘息」です。
はるっちが認定された「小児喘息」は同じ「喘息」でも少し扱いが変わってくるのでこちらは次のテーマにします。
今回は大人になってから咳をこじらせるとなってしまう「成人気管支喘息」について最近学んだことを書いていこうと思います。
今回のキーワードは2つ
「アドヒアランス」
「リモデリング」
です。
気管支喘息って何?
気管支喘息は、気管支が狭くなってしまい、呼吸が苦しくなる状態(いわゆる発作)を繰り返す病気です。
気管支喘息では、気管支に慢性的な炎症が起こっていることが分かっています。
この炎症のために簡単な刺激が入っただけでも気管支の壁が腫れたり、粘液(痰)が分泌されたり、気管支の周りの筋肉が縮もうとしたりして気管支が狭くなってしまい発作が起こります。
そのため、炎症を治さない限りいつまでも発作が出現します。
さらに、長く炎症が続いてしまうと気管支自体が硬くなって治療が難しくなる「リモデリング」といった状態に陥ってしまいます。
成人気管支喘息が治りにくい要因の一つがこの「リモデリング」の状態になりやすいからです。
治るの?治らないの?
喘息患者さんが一番気になるところがここだと思います。
喘息の治療方法、治療目標は気管支を拡張する飲み薬、吸入剤を服用することで、長期間発作を起こさず、慢性的に炎症した気管支を抑えて、炎症を治すことです。
これは成人気管支喘息も、小児喘息も同じです。
そのために、薬が必要になります。
処方された薬を継続して服用することで、気管支が炎症を起こしにくくし、「リモデリング」の状態を防ぎます。
薬局で日々投薬をしていると、
高血圧、高脂血症、糖尿病のような生活習慣病の患者さんからよく
「この薬は一生飲まないといけないの?」もしくは「一生飲まないといけないんでしょ?」
って半分治すのをあきらめたような感じで聞かれることが多いのですが、
私は大抵「そんなことないですよって」言うようにしています。
ほとんどの患者さんは10、20年薬を飲み続けています。
が、しっかり薬を飲んで、数値が良くなって、生活習慣を見直してくれれば、本当に飲まなくなると私は思っています。
また、そうゆう患者さんもたまに見かけています。
喘息もそのように思われやすい病気の一つです。
喘息は入院患者では7~8割が治ると言われている様ですが、
通院患者だと2~3割しか治らないらしいです。
なぜなのでしょうか?
その原因が2つ目のキーワード「アドヒアランス」です。
アドヒアランス
アドヒアランスとは、治療や服薬に対して患者が積極的に関わり、その決定に沿った治療を受けること。一般的に、服薬遵守のことです。
つまり、病院では服薬管理がしっかり行われており、吸入も決まった時間に決まった回数しっかり行うように管理されます。
一方、通院患者さんはそうはいかないみたいです。
さらに、ある統計では「アドヒアランス」の悪い患者さんを年代別にみると
意外なことに20~39歳の年代の患者さんが一番悪く、次に65歳以上の患者さんが悪いという数字も出ているようです。
薬剤師の立場だと、吸入方法の理解力不足から65歳以上の患者さんには丁寧に指導をし、
若い世代の患者さんには簡単な指導で済ませがちなのですが、
若い患者さんにも十分な指導の時間を割かなければならないようです。
つまり、若い患者さんには「リモデリング」の怖さを十分に知ってもらわなければならないみたいです。
リモデリング
先ほども書きましたが、リモデリングとは、
喘息の発作を繰り返すことで、気管支が炎症し続け、気管支自体が硬くなってしまい肥厚してしまうことです。
気管支は肥厚することで、咳などの発作症状は一時的に治まるのですが、
肥厚して、狭くなっているために、ちょっとした刺激でまた発作が出やすくなります。
すると、また炎症を起こし、さらに気管支が硬くなって肥厚して・・・と繰り返すことで、どんどん発作の症状がひどくなります。
すると、重症化して、慢性的に咳が出るようになり、
百日咳やマイコプラズマ肺炎や結核などの感染症、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や間質性肺炎、胃食道逆流症など様々な病気の原因にもなります。
たかが咳、されど咳です。
一回咳をするだけで、気管支が収縮し、肥厚化もかなり進むようです。
喘息認定された方、
「リモデリング」させないためにも、
処方された吸入剤、薬の服用の「アドヒアランス」しっかり守ることで、
喘息の完治を目指しましょう!!